The Red Room
BDSMだけど穏やかな、二人で暮らす日々。
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前夜の痛みのまま
前夜の痛みが残っているまま抱かれるのが好き。
ダンサーが筋肉痛の体をさらに酷使して鍛えていくように、
マゾヒストは痛みにさらに痛みを重ねられて、
より深く苦痛を受け入れられるようになっていくのかも知れない。
手で鞭で打たれた場所が鈍く痛む。
それはなんとも気怠く、やるせない感覚。
いたぶられた場所は薄皮でも剥けたのか
過敏になり過ぎて、衣服が擦れるだけで
疼痛と快楽の疼きを呼び起こす。
ほら、やっぱり私は痛みと快楽の区別がつかない。
もう今日、私の体で遊んでもらっても。
これだけ痛みが残っていれば、いくらも我慢できはしないのだけど。
前夜には言わないで耐えられた
「お許しください」「たすけて」
それも多分すぐに言ってしまうのだろうけれど。
でも前夜よりもっと主に楽しんでもらえるように
もっと淫らになれる。
抑えていた欲望が表れるどころではなく、
音を立てて釦が弾け飛んだ様に顔を出す。
はしたなく唇をひらき犬のように舌を垂らし、
淫らに主の上で下で腰を振れる。
痛みに少ししか耐えられないことを
こんな風に狂ってしまう体を
「ごめんなさい」と謝りながら。
痛みが残ったまま抱かれるのが好き。
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