The Red Room
BDSMだけど穏やかな、二人で暮らす日々。
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いけない
「いったりするなよ」
主の声が上から聞こえた。
わかっています。
私はあなたの道具。
あなたが快楽を味わうための道具。
ああだけどそれならこの痛みを取り去って。
主だけに見える場所にいくつも取り付けられたものたちは
私に痛みを加え続け、私の感覚を自分の体に向けさせる。
違う、私の体なんてどうでもいいのです。
ただあなただけが快楽を楽しんでいてほしい。
私の口はそのために貪欲にあなたを包み、舌を蠢かせる。
呼吸の苦しささえ、それがあなたの快楽になるなら嬉しいのに。
痛い。
揺らされ、動かされ、一瞬で脳につき上がり、体中に走る鋭い痛みと痺れ。
目の前が真っ白になり、耐えきれずぎゅっと目を閉じ、真っ暗になり、それを繰り返し。
制御がきかない感覚は、主のコントロールを深くする。
「いくなよ」
いきたくないのです。
私はあなたにいってほしい、あなたに満足してほしいのです。
あなたが声をあげ、体中で興奮と快楽を感じていることこそが見たい、欲しい。
だけど、それでもあなたは私の身体にとりつけたものたちを玩ぶ。
もう私の体は痛みを勝手に快楽に変換しているだけでなく
苦痛と苦痛を受け入れる屈辱を快楽にはっきりと変換し
より深いそれをほしがって暴れて
もうはずかしさなんて感じることもなく
口の中のあなたの性器だけではなく
あなたの言葉と心と体を
私の全部で感じとって
全部を楽しませるために狂っていきたい
ああだけどいくのは私じゃない
あなたこそもっと
深く深く感じてください
そう思うのに
ごめんなさい
ごめんなさい
もうだめ。
ごめんなさい、
いかせてください、
いけない、私は、あなたに、奉仕して、
あなたに、きもちよくなって ほしいのに
ごめんなさい
我慢できない
だめ
おねがいです
いってはいけない
いかせないでください
いかせてください
いかせないで
「困ったな」
「ほら、しおりがそんなに簡単に」
「気持ちいい声を出していくから」
そうして、後のことは、もう。
ただ主の膝の上で、声をあげるだけの人形となり。
とっくに自分のことなど放棄した私は
ただ動かされ続け、
ただ叫ぶだけでいい
いくのも、いかないのも、もう
あなたの思うがまま。
「いけ」
あなたの命じる声。
はいと返事をする。
少しだけ意識をそこに集中する。
それだけでいける。
いくのも、いかないのも、
感じるのも、感じないのも、
いつだって全てあなたの思うままに。
私はあなたの奴隷。
「いけない子だな」
「よしよし^^」
主が笑った。